婚活がテーマの小説 『傲慢と善良』 辻村深月
『傲慢と善良』 辻村深月
面白かった!
一気読みでした。
私たち世代が若いころは、「婚活」なんて言葉もなかった時代。
職場結婚や、友人の紹介、お見合い結婚も、まだまだ多かったように思います。
この小説の主人公、西澤架(にしざわかける)と、坂庭真美(さかにわまみ)は、婚活で知り合ったふたり。
架は学歴も見た目も申し分なく、彼女が途切れたことがないイケメン。
いつでも結婚出来ると思っていたら・・・
最後の彼女と別れてから、気づけば30代後半。周りはみんな結婚し、独身は自分だけ。必死に婚活をして出会ったのが真美でした。
結婚相談所とか、婚活アプリだとか、色々な出会いがある現在。
あっ この人良いな~ 会ってみようかな
から始まって、会ってみる。
何となくピンとこない。
別の人に会ってみる。
やっぱりピンとこない。
結婚はしたい。
でも自分には、もっと合う人がいるんじゃないか?
文中に出てくる結婚相談所の女性の言葉に
「無意識に、自分はいくら、何点と、点数に見合う相手が来なければ、人は❝ピンとこない❞と言います。私の価値はこんなに低くない。もっと高い相手でなければ、私の値段と釣り合わない。」
無意識に相手を点数化する傲慢さ。
一方、真美は35歳。
真面目な性格で、進学先、就職先なども親の言うとおりにして生きてきた。
まさに善良。
そんな真美が親元を飛び出し、ひとり暮らしを始め、婚活で出会えた架。
真美には「ピンとくる人」だったのだ。
2年間の交際を経て、ふたりは婚約し、式場も予約。
そんな中、真美が突然失踪してしまった・・・
ストーカーに追われていると聞いていた架は、手がかりを探すうちに、真美の過去をしっていくようになる。
結婚はしたい。
でも妥協はしたくない。
そんな思いは誰にでもありますよね。
それは「傲慢」という事になるのかな~・・・
時には嘘をついたり、駆け引きをしたりすることもありますよね。
それは、「善良」ではないことになるのかな。
いろいろ考えると、結婚って難しいですね(^-^;
良かったのか悪かったのか・・・
深く考えず、勢いでしてしまった私です(笑)