『娘の結婚』 小路幸也著 読みました♪
『娘の結婚』小路幸也著を読みました
図書館でふと目に留まった本。
小路幸也さんの本を読むのは初めてです。
表紙の絵から想像すると、父子家庭なのかな?
大事なひとり娘をお嫁にだすのか・・?
そこまで想像して、借りてみました。
初めて読む作家さんの本って、ちょっと緊張します(笑)
読みやすいかな~?とか
最後のページをめくって、作者の経歴も見ちゃったりします。
1961年生まれか・・
ちょっと近い(*´▽`*)
感想
とても良かった!
びっくりするくらい、一気に読んでしまいました。
読みやすかったし、胸が熱くなるし、ほっこりするし、最後は泣けるし・・・
こんな風に、何気なく出会う本もあるんだな~と、とてもうれしくなりました。
大事に育ててきた子供。
でもいつかは巣立ち、新しい家族を作っていくもの。
その家族の中には、変わった人もいるかもしれない・・・
でも家族。
そこから逃げているわけにはいかない・・・
大事に育てながらも、『親』としての心構えがきちんとできていて、なんて素敵なお父さんなんでしょうと思いました。
文中にも、心を揺さぶる言葉がちりばめられていました。
知人に、お嫁に行った娘さんの様子を尋ねると、
「さあ。何かあれば言ってくるでしょうし、何もないのは上手くいっているからだろうしね。女はね、男より肝が据わっている生き物なのよ。」
少子化で、とかく過干渉になってしまいがちな昨今。
このちょっと突き放した感じがとても良いなと。
そして父親の想い
「大人になった子供に親の、言ってみれば古い愛情などいらない。親の愛情など、新しい愛に傷ついたときにだけ、失ったときにだけ思い出して、傷を癒すために使えばいいだけの話だ。」
最後にこんなことも
「<親子>という言葉の通り、子に支えてもらっていたいた親は、子がいなくなればただの親だ。木の上に立ち、我が子の行く末をただ見ていればいい。」
じんわりと感動の1冊でした。
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「会ってほしい人がいるの」男手ひとつで育てた娘の実希が結婚相手を紹介したいという。相手は昔住んでいたマンションの隣人、古市家の真だった。彼との結婚を祝福したい父・孝彦だったが、真の母と亡き妻の間には何か確執があったようなのだ。悩む孝彦の前に、学生時代の恋人・綾乃が現れ、力を貸してくれるというが……。父が娘を想う気持ちが心を打つ傑作家族小説。