poorba-chan’s blog

50代半ば。貯蓄なし、退職金なし、借金あり。無事年金生活を迎えることができるのか?

『娘の結婚』 小路幸也著 読みました♪

 

『娘の結婚』小路幸也著を読みました

図書館でふと目に留まった本。

小路幸也さんの本を読むのは初めてです。

 

表紙の絵から想像すると、父子家庭なのかな?

大事なひとり娘をお嫁にだすのか・・?

 

そこまで想像して、借りてみました。

 

初めて読む作家さんの本って、ちょっと緊張します(笑)

読みやすいかな~?とか

 

最後のページをめくって、作者の経歴も見ちゃったりします。

1961年生まれか・・

ちょっと近い(*´▽`*)

 

感想

とても良かった!

びっくりするくらい、一気に読んでしまいました。

読みやすかったし、胸が熱くなるし、ほっこりするし、最後は泣けるし・・・

 

こんな風に、何気なく出会う本もあるんだな~と、とてもうれしくなりました。

 

大事に育ててきた子供。

でもいつかは巣立ち、新しい家族を作っていくもの。

その家族の中には、変わった人もいるかもしれない・・・

でも家族。

そこから逃げているわけにはいかない・・・

 

大事に育てながらも、『親』としての心構えがきちんとできていて、なんて素敵なお父さんなんでしょうと思いました。

 

文中にも、心を揺さぶる言葉がちりばめられていました。

 

知人に、お嫁に行った娘さんの様子を尋ねると、

「さあ。何かあれば言ってくるでしょうし、何もないのは上手くいっているからだろうしね。女はね、男より肝が据わっている生き物なのよ。」

 

少子化で、とかく過干渉になってしまいがちな昨今。

このちょっと突き放した感じがとても良いなと。

 

そして父親の想い

「大人になった子供に親の、言ってみれば古い愛情などいらない。親の愛情など、新しい愛に傷ついたときにだけ、失ったときにだけ思い出して、傷を癒すために使えばいいだけの話だ。」

 

最後にこんなことも

「<親子>という言葉の通り、子に支えてもらっていたいた親は、子がいなくなればただの親だ。木の上に立ち、我が子の行く末をただ見ていればいい。」

 

じんわりと感動の1冊でした。

 

Amazonで紹介されている内容はこちら

「会ってほしい人がいるの」男手ひとつで育てた娘の実希が結婚相手を紹介したいという。相手は昔住んでいたマンションの隣人、古市家の真だった。彼との結婚を祝福したい父・孝彦だったが、真の母と亡き妻の間には何か確執があったようなのだ。悩む孝彦の前に、学生時代の恋人・綾乃が現れ、力を貸してくれるというが……。父が娘を想う気持ちが心を打つ傑作家族小説。