『ライフ』 小野寺史宜 著 読みました。
『ライフ』 小野寺史宜
この表紙の人。
主人公の幹太です。
物語は、結婚式の代理出席のアルバイトの場面から始まりました。
へ~ 面白い♪
大学時代からずっと住み続けている、ワンルームのアパート暮らし。
大学卒業後、ふたつの会社を辞めて、現在はコンビニでアルバイトをしながら、ひとり暮らしをしている27歳。
このままずっと、誰にも頼らずひとりで暮らしていくのか・・・
あせりがなくはない。
劇的な出来事があるわけではなく、物語全体的に静かにのどかに、たんたんと進んでいく感じです。
でも、このアパートに住み始めて9年目。
次第にアパートや近所の住人達との付き合いが始まり、そして出会いと別れを通して、一歩踏み出すまでのストーリーです。
ラスト、自分のやりたかった事に気づき、踏み出した幹太。
そして最後のページ。
受かりたい。
そう思った。
でも落ちてもだいじょうぶ。
そう思えた。
もう、じーんと来てしまって、心の中で
「幹太、頑張れ!」
と、エールを送りましたよ(^^♪
人生につまずく事は、きっと誰にでもあること。
そこから、起き上がって一歩踏み出すのは、なかなか大変なことです。
でも、いつか、何かをきっかけに歩き出せる時がきっとくる!
そんな事を思わせてくれる小説でした。
Amazon 内容紹介
アルバイトを掛け持ちしながら独り暮らしを続けてきた井川幹太27歳。気楽なアパート暮らしのはずが、引っ越してきた「戸田さん」と望まぬ付き合いがはじまる。夫婦喧嘩から育児まで、あけっぴろげな隣人から頼りにされていく幹太。やがて幹太は自分のなかで押し殺してきたひとつの「願い」に気づいていく――。誰にも頼らず、ひとりで生きられればいいと思っていた青年が、新たな一歩を踏み出すまでを描いた胸熱くなる青春小説。